こんにちは。院長の波木です。
今回はみなさんご存知の「ピアノ」という楽器について、
お話ししたいと思います。
鍵盤楽器には以下の種類があります。
弦鳴楽器、気鳴楽器、体鳴楽器、電子楽器。
クラヴィコードの記事でも書きましたが、
ピアノは弦鳴楽器の中の打弦楽器に入ります。
鍵を押し下げると、ハンマーが連動して弦を叩いて、
音を出す仕組みになっています。
現在のピアノは、イタリアの
バルトロメオ・クリストフォリ
が発明したとみなされています。
チェンバロを製作していたクリストフォリは、
音の強弱が付けられないという
チェンバロの弱点を克服する手段として、
指が鍵盤を押す力の強弱がそのまま
ハンマーが弦を叩く強さに反映される、
ハンマー・アクション機構を発明しました。
これによって、弱音(ピアノ=p)も強音(フォルテ=f)も
自在に出すことができるようになりました。
この楽器は、
「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ(強弱をもつチェンバロ)」
と名付けられ、それを短縮されたものが
「ピアノ」の名前の由来とされています。
クリストフォリが最初にピアノを製作したのが
いつ頃かは明らかではありませんが、
1700年にはピアノがすでに
存在していたことが知られています。
https://youtu.be/A2WdjyKQ57A?si=6mnw8vL6a6UX_Fmy
クリストフォリの後、
ジルバーマンが改良を重ね、
バッハもそれを評価したそうです。
現代のピアノ(モダンピアノ)と区別して、
19世紀初頭以前の初期ピアノを
「フォルテピアノ」と呼びます。
ピアノはモーツァルトの時代の楽器から、
モダンピアノに至る劇的な変化を遂げて行きます。
1790年代には5オクターヴと5度、
1810年には6オクターヴの楽器を作っています。
ベートーヴェンはその後期の作品で、
拡大した音域を利用して
ピアノソナタを作曲しています。
現代のピアノを製造可能にしたのは、
正確な鋳造技術により鉄製フレームを作ることが、
できるようになった事によります。
ショパンやリストは、エラール社のピアノを愛用していました。
最近では、古楽ブームの中で、
フォルテピアノによる演奏CDが発売され、
演奏会が行われるようになりました。
同じショパンの曲も、モダンピアノとフォルテピアノでは
曲の印象が全く違います。
https://youtu.be/3PoSlDhoTJ4?si=FTbL9ns0yOKg23oC
作曲者が作曲に使った(または念頭において作曲した)
楽器を使用して演奏するという
原点回帰が、クラシック界に起こった訳です。
コンサートピアノとしてのグランドピアノが最高で、
アップライトピアノが下に見られて来ましたが、
必ずしも全ての曲が
グランドピアノに合うわけではありません。
最近のj-popでは、あえて音が響かなくて、
素朴な音色のアップライトピアノを使ったり、
ローズピアノ(電気ピアノ)を使用したりしています。
使用しているピアノのメーカーの差で、曲の印象も変わります。
ピアニストは曲との相性も考えて、ピアノを選んでいるので、
楽器の視点から楽曲を聴いてみるのも面白いと思います。
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